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寒さの副作用の低減と血圧管理にビルダグリプチン

ビルダグリプチンはジペプチジルペプチダーゼ-4阻害をメカニズムとして登場した糖尿病治療薬です。
ジペプチジルペプチダーゼ-4はグルカゴン様ペプチド-1を分解する酵素であり、その阻害によってインスリン分泌が促進され、グルカゴン分泌が抑制されるということが明らかとなっています。
これが血糖値の高さに依存して起こることから、血糖値の上昇に伴って血糖値を下げる方向にインスリンとグルカゴンのバランスを調節できます。
そのため、従来の血糖降下剤で寒さを訴える患者が多かったものの、ビルダグリプチンは低血糖による寒さが生じるリスクの低い血糖降下薬と言われています。
ビルダグリプチンはもともとは糖尿病治療のために開発されたものでしたが、それに血圧を下げる効果があるということが後になって発見されました。
血圧を低下させるということが臨床試験によって有効と認められたことは多くの糖尿病患者にとって大きなメリットとなりました。
同じ生活習慣病に分類される糖尿病と高血圧は合併することが多く、血圧の制御のために高血圧治療薬が処方されることがあります。
その際に効果の増強が見られてしまい、低血圧になってしまうというリスクがあるからです。
実際にそういった臨床報告もあったことがこの発見につながっています。
一方、糖尿病と高血圧を合併している場合にはビルダグリプチンの一剤で対応していくことができるという期待ももたれており、糖尿病患者が被る副作用のリスクを下げるとともにコンプライアンスの向上につながると期待されています。
新たなメカニズムによる血糖降下薬の登場は低血糖による寒さの副作用をなくすだけでなく、新たな治療の可能性を切り開いたのです。

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